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企業の成長や組織力の向上において、情報共有のあり方は極めて重要です。しかし、実際には業務情報が特定の階層にのみ
伝えられ、現場の社員には伝わらないケースが少なくありません。情報が一部の人にしか届かないことで、組織の生産性が
低下し、社員のモチベーションにも悪影響を及ぼすことがあります。
1. 情報格差がもたらす弊害
会社内での情報格差が生じると、以下のような問題が発生します。
①意思決定の遅れ
必要な情報が届かないことで、仕事をよくわかっている現場レベルで迅速な対応ができず、業務のスピードと質が低下する。
②社員のモチベーション低下
情報が意図的に制限されることで、社員は自分が軽視されていると感じ、積極的な行動をとらず、組織に対し前向きな
態度を取らなくなる。
③上司によるコントロールの強化
情報を一部の管理職や社員だけが握り、それを武器に部下をコントロールしようとすることで、健全な組織風土が損なわれる。
そもそも、必要な情報か不要な情報かを選別する権限などない。
情報を持っているか、持っていないかによる社員のコントロールは、組織全体の成長を阻害する最悪の手法です。
情報は公平に伝達し、それぞれの社員が適切に活用できる環境を整えることが管理職の責任であり役割であり、
組織のあるべき姿です。
2. 情報公開が生む組織の強さ
全員が同じ情報を共有することで、組織(部門)の力を最大限に引き出すことが可能になります。
①判断の質が向上する
同じ情報を得たうえで、それぞれの階層の社員が自ら考え、判断することが多様化を生み組織の成長にプラスに働く。
②多様なアイデアが生まれる
同じ情報を異なる視点で解釈することで、新たな発想や革新的なアイデアが生まれやすくなる。
③組織全体のスピードが向上する
情報共有の徹底により、無駄な確認作業が減り、業務の効率が上がる。
業務に関する情報は一部の管理職だけが持つべきものではありません。社員一人ひとりが情報を受け取り、
それを基にどのような価値を生み出せるかが、組織の力を決定づけると考えます。
3. 新人や社歴の浅い社員への情報共有の重要性
特に、新入社員や社歴の浅い社員に対しても、情報共有を徹底することが必要です。驚くようなイノベーション(革新)
が生まれる可能性が高まります。
①成長の機会を提供する
新人が先輩社員と同じ情報を得たうえで自分なりに考え、アウトプットすることで、業務上での経験値を
積むことができる。
②フィードバックを得る機会が増える
情報をもとに出した結論や意見を、先輩社員と比較しながら改善していくことで、思考力や判断力が鍛えられる。
③組織全体の活性化につながる
新人の新しい視点が加わることで、組織の柔軟性が向上し、業務の改善につながる。
少し古いですが、「岡目八目」という言葉を聞いたことがありますか?業務経験の浅い社員が以外に真実を突いた
発言をしたり、経験が邪魔をして固定観念から抜け出せず出口がない状況が一変するなんてことが起こります。
情報を共有しないことは、新人や若手社員の成長機会を奪うことになります。会社として、長期的な視点で見れば、
情報をオープンにすることは、次世代のリーダー育成にもつながります。
4. 情報公開の実践方法
では、具体的にどのように情報共有を徹底すればよいのでしょうか。
①会議の議事録を全員に共有する
・会議後、輪番制で議事録を迅速に作成することをルール化する。(作成担当を固定化しない)
・重要な決定事項や議論の経緯を明確にし、必要な社員全員が確認できるようにしたうえで、記載内容の間違いが
あれば指摘することを促す。
・読むべきポイントを目立たせ、要約をつけることで、忙しい社員でも短時間で情報を把握できるよう工夫する。
②社内イントラや共有フォルダを活用する
・社内で活用できるツールを活用し、業務に関する資料や最新の情報をリアルタイムで共有する。
・ファイルの管理ルールを決め、誰でも簡単に必要な情報にアクセスできるよう整理する。
・定期的にフォルダを整理し、最新の情報が埋もれないように工夫する。
③定期的な情報共有会を実施する
・毎週1回、10分〜15分程度の短い情報共有ミーティングを開催する。
・進行役を持ち回りにし、社員が情報を発信する機会を作り短時間で要点を解説する能力を磨く。
・参加できなかった社員向けに、録画や要点まとめを配信する仕組みを整える。
まとめ
業務関連情報の公開を徹底することは、企業の生産性向上、社員のモチベーション向上、そして組織の強化につながります。
情報を囲い込むのではなく、階層に関係なく平等に伝え、それぞれの社員がその情報をどう活かすかを考えさせることが、
組織の持続的な成長を支えます。
社員に目標管理を実施している会社であれば、目標設定が可能な経営情報や業務に必要な情報を提供しているかを
再確認してみましょう!
本当の情報公開とは、都合が悪い情報ほど優先して公開されることですから!